肝臓の仕事のひとつに、体内の赤血球が分解してできる黄色い色素、ビリルビンを処理することが挙げられます。 通常、ビリルビンは肝臓から胆管を通って腸に入り、便として体外に排出されます。
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- 黄疸の原因は?
- どのように緩和するのか
- ステントの挿入方法
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黄疸の原因は何か
肝臓がんでは、血液中にビリルビンが蓄積されることが時々あります。 これは、がんが胆管をふさいだため、肝臓がうまく働かなくなったため(進行性肝機能障害)、あるいは肝臓が広範囲の腫瘍によって置き換えられてしまったためです。 血液中のビリルビンの蓄積は、黄疸として知られています。 黄疸は、皮膚や白目が黄色くなったり、皮膚がかゆくなったり、便の色が薄くなったり、尿の色が濃くなったりします。 黄疸の症状は、ステントを入れてから通常2~3週間後に治まります。
黄疸によるかゆみは、夜間に悪化することが多いです。 皮膚の保湿を心がけることである程度緩和されます。 アルコール、辛いもの、熱いお風呂、直射日光などは、かゆみを悪化させるので、なるべく避けましょう。
ステントの入れ方
ステントは、詰まった胆管を取り除き、黄疸の症状を緩和するために肝臓に入れることができます。 ステントの挿入が早ければ早いほど、症状は軽くなります。
内視鏡的ステント留置術
この手術は日帰りで行われますが、一晩入院する必要がある場合もあります。 消化器内科医または外科医が、カメラとライトが付いた長く柔軟なチューブ(内視鏡)を、口、胃、小腸から胆管に挿入します。 画像はスクリーンに映し出され、医師は閉塞部位とステントを挿入する場所を確認することができます。 ステントは、内視鏡を使用して胆管に配置され、その後削除されます。
内視鏡的ステント配置からの回復がかなり速いです。 短時間、のどが痛くなることがあります。
経皮的ステント留置術
内視鏡でステントを挿入できないこともあるので、超音波やX線を使って腹部の皮膚からステントを留置しています。 手術は全身麻酔か鎮静剤を用いて行われ、通常一晩入院します。 数日間、皮膚から小さなプラスチックの管(ドレーン)が出てくるかもしれません。 これにより、患部から体液が排出されます。